プロ家庭教師のブログ

漢字の勉強法

漢字の書き取りは、言うまでもなく国語の学習の重要な要素のひとつです。今回はその学習法について。

東大教授で脳研究者の池谷裕二さんの著作に、以下のような記述があります。

例えば学校のテスト。勉強をするときには、教科書や参考書を読むなど、知識を何度も叩き込む、つまり、繰り返し入力することを重視しがちです。でも実は、入力訓練にはほぼ効果がありません。むしろ、覚えたことを思い出すとか、模擬テストを解くといった、「出力」こそが重要です。知識は、仮にきちんと脳に叩き込まれていても、必要なときにそれが出てこなかったら、外部から見れは「覚えていない」ことと同じです。本番で思い出せなかったら、意味がありません。だから、「思い出す」という出力訓練こそが大切なのです。

池谷裕二 『パパは脳研究者』(クレヨンハウス 2017年)pp.168-169

入力より出力が大事。確かにその通りだと思います。例えば、こちらがしゃべりすぎたときは、たいてい子供たちは内容を覚えていません。むしろ、子供たちに、文章の内容やら問題の解き方やらを説明してもらったほうが(そこで答えを言わずに助け船をうまく出すのが腕の見せ所なんです^_^)よく定着します。

ですから、漢字の学習でも「出力」が重要なはずですね。何度も書くよりも、覚えたかどうかをテストした方がいいということです。私がおすすめしているのは、次のようなやり方です。

① まずは見本を見ながら、漢字を2回ほど練習します。これも答え合わせします。

② ①が終わったら、すぐに全問テストします。時間を決めて、テンポよく。終わったらすぐに答え合わせ。間違えたものを2回練習します。

③ 数日、間隔をおいて、②をもう一度。

これはあくまで一例です。それぞれのお子さんに合ったやり方が見つかれば、それが一番いいですね。