プロ家庭教師のブログ

NGワード①

家庭教師は生徒と1対1ですから、生徒との会話を通して双方向のやりとりをしています。
そして日々の授業では勉強の合間の息抜きに、その日あった話など、生徒と何気ない会話をすることがあります。そのとき私は、「NGワード」が生徒の口癖になっていないかを密かにチェックしています。ここで言う「NGワード」とは、「多用しない方がいい言葉」くらいに考えてくださいね。
そこで今回は、私が生徒との会話で耳にする「NGワード」をランキング形式で紹介したいと思います。では早速まいります。

第5位 疲れた/しんどい/だるい
「今日は部活で疲れた。」
勉強を始めるのがおっくうで、気が進まないときに言ってしまいがちな言葉です。
疲れているから勉強したくない、という理屈で使用するのは避けたいですね。
中高生ですと、我々の授業開始が部活から帰宅した遅い時間になることもあります。
ですから、疲れたと言いたい気持ちもわかります。
しかしせっかくですから、「今日は部活で疲れた。でも勉強頑張ろう!」という前向きな言葉を追加しておきましょう。もちろん、やるべきことを完了した後で、「終わった~、疲れた~。」と言うのは問題ありません。

第4位 最悪
「学校に教科書忘れてきちゃった、サイアク。」
ついつい私も言ってしまう言葉です。最悪、最悪と連呼してしまうと、最悪だらけの毎日になってしまう気がしませんか。言霊という言葉もあるくらいですから、「学校に教科書忘れてきちゃった、しまった!」と別の言葉に置き換えましょう。

第3位 やる気がでない
「今日はなんだかやる気がでない。」
「疲れた」と同じく、やる気がでないから勉強したくない、という心理の表れです。
そもそも、宿題などのしなければいけないこととやる気は無関係ですよ。
やらなければいけないからやる。ただそれだけのことです。
「やる気がなくても、勉強はできる。」もしくは、「勉強やっているうちに、やる気は出てくる。」を合言葉にしてはどうでしょうか。

第2位 どうせ
「どうせ、やってもできない」
「どうせ」とくると、後ろには「できない」、とか「ダメだ」とか否定的な言葉が続くことが多いです。「どうせ後でやるのだから、今しっかりやっておこう。」などと使える人は上級者です。
しかし、それはなかなか難しいので、私としては「どうせ」は全面的に言わないようにした方がいいと考えています。

第1位 無理
「こんなの無理、できない。」
完全に自分でギブアップ宣言をしてしまっています。自分で自分の限界を決めてしまうのはもったいないことです。
ちなみに、さくら総合徳育システムの家庭教師チームの中で、「無理」は禁句となっています(笑)。
この機会にみなさんも「無理」を禁句にしませんか?
「無理に思えるけれど、何か方策はないのか?」という姿勢を心がけていきたいですね。

さて、ここで急いで補足しないといけないことがあります。
私はこれらNGワードを使ってはいけないと言いたいのではありません。
私が伝えたいのは、もしこれらのNGワードを無意識のうちに言ってしまっている、
つまりNGワードが口癖になっているのであれば、それは改善した方がいいのではないか、ということです。

毎日の生活で、本当に疲れているときや、落ち込んで気分が最悪なときもあるでしょう。
どうしてもやる気がでないとき、勉強に身が入らないとき、投げやりになってしまいそうなときだってあると思います。それらは全く悪いことではありません。
しかし、それらの気持ちをぐっとこらえて、歯を食いしばって頑張らなければいけないときもあると思います。ここぞという時には、思っていてもNGワードを口に出さないように気をつけることが大切なのではないでしょうか。

ちなみに、NGワードを組み合わせると、こんなフレーズもできてしまいます。
「今日はつかれたし、やる気がでないから、どうせ勉強しても集中できないし無理~!」
これは私が作ったものですが、我ながらあきれるくらい「最悪」の出来です。
このままではまずいので添削しておきます(笑)。

「今日はつかれたし、やる気はでないけど、勉強はやらなきゃいけないことだから、
せめて30分だけでも集中してやってみよう。そうすれば、もしかしたらできるかもしれない。」

ずいぶん印象が変わりませんか?ちょっと頑張れる気がしませんか?
このように、NGワードはひと工夫することで、いくらでも前向きな言葉に変換することができます。
NGワードを口にしそうになったらいったん思いとどまってみてくださいね。

今回はひとまずこれでおしまいです。次回は、NGワードを言うお子さまに対して、保護者みなさまはどう対処したらよいのかについてお話します。
ここまでお読みいただきありがとうございました。