プロ家庭教師のブログ

NGワード②

今日は前回の続きのお話です!とはいえ、前回のブログから3ヶ月も経ってしまいましたね・・・
何の話でしたっけ?前回のブログのリンクから改めてご確認いただければ幸いです。
そうでしたそうでした。前回は避けた方がよいNGワードを5つ紹介したのでしたね。
というわけで、今回はNGワードを言うお子さまに対してどう声かけをすればいいのか、我々が使っている技術を公開したいと思います!

お子さまがNGワードを発した時には以下の3工程でいきましょう。
第1工程はひとまず受け止めることです。
「疲れた~。」→「疲れたんやね~。」
「最悪。」→「最悪と感じたんやね~。」
そうなんや~ととにかく共感ですね。感情的になかなか難しい場合は、機械的なオウム返しから始めるのもありです。

第2工程はストレートに否定せず、できれば軽いジョークで否定することです。
「やる気でない~。」→「でたな、やる気でない星人!これはやっつけとかないとあかんな!」
ここが最大の山場です。イラッとして顔がひきつるかもしれませんが、笑顔で明るく対応したいところです。いきなり難易度があがってしまいましたね。

第3工程は正論を優しく、未来志向で話すことです。
「無理。」→「なるべく無理という言葉は使わないようにしよう。そこで思考が止まってしまうからね。何かできることはないのか一緒に考えよう。」
正論を言うとき、お子様を論破しようという考えを捨てることがポイントです。理論武装して、どうだ!と説教をしても、お子様の心に響かないケースがほとんどです。状況を論理的に優しく伝え、言動を修正して前向きに取り組めるような声かけを意識したいところです。ただ、思春期の女子に対しては注意が必要です。論理的なアドバイスでお子さまが傷ついてしまい、逆効果になるケースがあるからです。そのような場合は、ひとまず正論は封印していただき、ただただ寄り添って励ましてあげてください。

このような3工程を日々繰り返しながらNGワードの撲滅を目指しましょう。とはいえ、これは気長に取り組むプロジェクトですから、気負わず、細く長く継続していただければと思います。また、部屋に張り紙をして意識を高めたり、NGワードを言ってしまったら、言った人が家族の貯金箱に罰金を支払うゲームをするなど、普段からNGワードを使うのはよくないという雰囲気作りをしておくのもひとつのアイデアです。地道な積み重ねになりますが、しかし、時間をかけて刷り込んでいけば得られるものは大きいと思います。

と、このように偉そうに提案をしている私ですが、最初からこのような対応ができていたわけではありません。
家庭教師かけだしの頃は授業時間がもったいないからと生徒の話を打ち切って問題の解説を始めたり、生徒の屁理屈に対してムキになって正論を振りかざしたり、生徒のやる気がでない原因を探って、その原因を排除しようとしたり、、、失敗をあげていくときりがありません。当時はまだまだ未熟でした。しかし、意識して訓練することで、最近では少しずつではありますが、うまく対応できるようになってきました。ですから、大人の側も意識して訓練していけば、誰でも上記のような声かけができるように進化できるのではないかなと思います。私でもできたのですから、保護者のみなさまもきっと大丈夫です。

我々はプロとして、常にこういったことを意識しながら声かけをしますが、保護者のみなさまは、心に余裕があるときだけ実践してもらえれば大丈夫です。そして細々とでもいいから、それを継続してみてください。そうすれば、気付かないうちにお子さまだけでなく、ご家族みんなが前向きにハッピーに過ごせる環境ができあがっているかもしれません。

私が好きな美輪明宏さんもこう言っています。
「口からは宝石ばかり出しておけばいいのよ。」

言葉の力を最大限に活用していきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。